所信

2024年度 理事長 村田 光大郎

【はじめに】
川崎青年会議所は1951年の誕生から74年目を迎えます。この長い年月の中で、未曾有の経済危機、自然災害、感染症の蔓延など幾多の困難に直面しながらも、これまで多くの先達が川崎を想い、地域益のために汗を流し、歴史と伝統を紡いでこられました。
但し、時代の変遷により川崎市が150万人都市へと成長した今、地域課題や青年会議所に求められる活動内容も大きく変化しているのは明らかです。数多のコミュニティが存在する昨今、それでも川崎青年会議所が長きにわたり存在し続ける理由というものを自ら証明し続けていかなければなりません。そのため、社会の流れや多角的な情報にしっかりとアンテナを張り、地域のニーズを的確に捉え、進むべきベクトルが定まれば率先して迅速に行動に移す必要があります。この点を正しく遂行できなければ、自己満足で終わってしまう一ボランティア団体でしかありません。
川崎市市制100周年を迎える2024年度は、改めて川崎青年会議所の真価が問われる年だと捉えています。地域や社会にとって有益なインパクトを残せなければ、その存在意義を十分に示すことはできません。他の諸団体にはなかなかできない発想と行動により、川崎青年会議所の存在感を更に発揮し、川崎というまちのブランド向上に寄与し、子どもたちを中心とする未来への種を撒く年にしていきたいと考えています。

【市制100周年とまちづくり】
川崎青年会議所は市民、行政、企業、諸団体の方々と一緒にまちづくり事業に取り組んでまいりました。2023年度は川崎宿起立400年、市制99周年の年であり、多方面からご協力をいただきながら謎解きイベント、花火、スカイランタン打ち上げ等の記念事業を行い、川崎市内外の多くの方々にご参加いただきました。
そしていよいよ2024年7月1日には、1924年に川崎町、大師町、御幸村が合併し、川崎市制が施行して以来、川崎市市制100周年の節目を迎えます。未来に向け活力ある「あたらしい川崎」を生み出していく新たなスタートラインとして、多彩な記念事業が展開される予定であり、その一つとして花と緑の祭典である全国都市緑化フェアも開催されます。オール川崎市で取り組みを推進し、市内外から沢山の注目を浴びるであろう本年度は、川崎青年会議所にとっても大きな挑戦と成長の機会です。
政令指定都市の中でも大きなポテンシャルを抱えている川崎は、どうしても従来のネガティブイメージを払拭しきれていない側面があり、正当な評価がされていないもどかしさも感じます。川崎は、羽田空港や都内、横浜方面へのアクセスも良く交通結節点としての役割を果たしながら、従来の基盤産業だけではなく、ITをはじめとする多くの先端産業が集積しています。また、自然が豊かなだけではなく、大型商業施設や沢山の飲食店、物販店などが軒を連ね、音楽、スポーツ、文化など多彩な魅力も有しているまちです。このまちの素晴らしさや可能性を多くの人に正しく且つ効果的に発信していけるよう精一杯地域に向き合っていきます。そのため、例年以上に地域や行政の方々と密に連携を図り、川崎市市制100周年を祝うだけではなく、次の100年に向けて先々を見据えながら、川崎というまちのブランドを向上し、川崎市を持続的に盛り上げる契機となるような事業に取り組んでまいります。

【青少年育成】
川崎市は政令指定都市の中でも平均年齢が44歳と若く、全国値と比較しても生産年齢人口の割合が高く、老年人口の割合は低くなっています。しかし、年少人口は減少しており、我が国の大きな課題でもある少子高齢化の議論は避けて通れません。青少年は地域の未来そのものであり、次代を担う宝物です。次の100年、川崎が日本を牽引するリーダーを輩出し続けるまちであってほしいと願っています。そのためには、子どもたちや子育て世代の親にとっても魅力的なまちでなくてはなりません。住環境、教育環境、支援制度など様々な要素が重要ですが、私たちに求められるのは日常生活や学校教育ではなかなか触れることのできない機会を提供し、自己発見や自己実現のきっかけを与えていくことではないでしょうか。
川崎青年会議所は、20代前半から40歳とメンバーの年齢層も幅広く、会社員、経営者、個人事業主など多種多様な職種、様々な分野におけるリーダーが集まる組織です。だからこそ、子どもの時に得ておきたい知見、スキル、教養を学ぶ機会や自らの経験を通して新しい価値観を体得できる機会などを提供できるのではないかと考えています。そして私たちの青少年事業が原体験となり、子どもたちの探求心や好奇心を高め、次世代の川崎を引っ張っていく人材が育つ環境づくりの一助になることを目指してまいります。

【会員拡大】
川崎青年会議所は40歳で卒業というゴールがあるため、常に新陳代謝が必要な組織です。コロナ禍でなかなか伸び悩んでいた会員数ですが、2022年度、2023年度は各年の卒業生を超える20名以上の新入会員を迎えることができました。青年会議所活動は、メンバーひとりひとりの熱意と協力し合える仲間の数の相乗効果によって、素晴らしい運動へと昇華していきます。志を同じくする多くの仲間をメンバーに迎え入れ、地域社会に貢献する組織であり続けることが青年会議所にとっての一つの使命でもあるため、会員拡大はいつの時代も優先度の高い取り組みです。
また、青年会議所は個々人にとって生涯の友をつくる場でもあります。私自身も2018年、6歳の時以来に川崎の地に戻ってきた時、川崎には友人も知人もほとんどいない状況でした。それが、川崎青年会議所の門を叩いてから6年で多くのかけがえのない仲間に囲まれている自分がいます。表面的な付き合いではなく、膝を突き合わせて議論し、共に汗をかく深い関係だからこそ構築できる信頼関係があります。また、70年以上の歴史がある川崎青年会議所には、現役メンバーだけではなく、地域のリーダーとして活躍されている諸先輩方という心強い味方もいます。そういった仕事やプライベートでも助け合える同志を作るコミュニティとしての役割も果たしながら、かつてのような100名を超える団体を目指してまいります。
そのため、メンバーによる直接の対話と対外的に発信力のある取り組みにより、川崎青年会議所の人と事業の魅力を地域に伝播していきます。組織と事業の両輪がしっかりとしている団体であれば、志の高い多くの仲間を惹きつけられると信じています。

【組織運営と改革】
青年会議所には長き歴史があり、連綿と守られてきた伝統があります。他方、時代の変化に柔軟に対応できない組織は淘汰されていくのも事実です。
川崎市だけでもいくつもの地域団体、ボランティア、コミュニティが存在しますが、川崎青年会議所が最も地域への貢献度が高く、熱意に満ち溢れた素晴らしい人材を惹きつける魅力的な組織であるためには、先達が大切に守ってきた伝統をメンバーひとりひとりがしっかりと認識しつつ、伝統とは異なる非効率的な慣習を見極め、その改善を繰り返しながら常により良い組織に生まれ変わらなければなりません。そのため、地域にとって必要な存在であり続けるために足枷となるものは削ぎ落としていきながら、より強固な組織づくりを目指します。沢山の若い世代、歴の浅いメンバーが在籍している今だからこそ、歴史と伝統の再認識と組織改革の二つがより重要な意味を成すのではないかと考えています。例会、総会、理事会といった諸会議の運営方法や組織の根本規則である定款なども世の中の情勢と照らし合わせながら注視していきます。
青年会議所独特のルールでもある単年度制は、メンバーの経験値の増加、自己成長の促進といった点で良い反面、事業の引き継ぎ、継続性といった観点からは難しい側面があるのも事実です。但し、対外的に活動する組織としては日々成長しなければならず、以前できたことができなくなってしまうということは望ましくありません。そのため、単年度制のメリットを享受しつつも、メンバーの得た経験や知識を継続的に組織に生かせる取り組みが必要です。意図的に前年の役割の一部を踏襲したり、メンバー間の引き継ぎやノウハウの伝達がしやすい環境を作るなど、様々なバランスをとりながら組織体制の構築を行っていきます。

【結び】
私が理想とする組織は、メンバーひとりひとりが主役となり、個々人が高い志を持ち楽しく主体的に活動できるチームです。限られた時間の中で最大限の成果を発揮するため、いかにメンバーが気持ち良く青年会議所活動に取り組める環境をつくれるかが私の重要な役割の一つです。単年度制の青年会議所は、一年、一年が常に勝負の年ですが、市制100周年という重要な節目である2024年度は特に大きな正念場です。
沢山の出会いと経験をもたらしてくれた川崎青年会議所が今後も地域にとって必要不可欠な組織であると再認識していただけるよう、そして、祖父、父の代と続く会社を成長させてもらい、且つ自らの礎を築いてくれた川崎という地にしっかりと恩返しをできるよう、川崎青年会議所現役最後の年を理事長という立場で精一杯駆け抜けていく所存です。
最後に、私が理事長職を受けるにあたって背中を押してくれた沢山の仲間に感謝を述べ、私の所信表明とさせていただきます。
2024年度、あたらしい時代に向けて飛び立つ川崎青年会議所をどうぞよろしくお願いいたします。

2024年度スローガン

TAKE OFF
~あたらしい川崎の創造~

基本理念

未来へと繋がるあたらしい川崎の創造

基本方針

1. 魅力発信と新たな価値創出による地域発展
2. 次世代のリーダーを輩出する環境づくり
3. 社会を牽引する人材が集う組織づくり
4. より魅力的で強固な組織への進化
5. 盤石な組織運営と組織力の底上げ

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